1月 27, 2012

階段の柵


小さなお子さまがいらっしゃるお宅でちょっとしたお悩みが。


「ロフトへ上がる階段に、まだ危ないから小さなお子さんが登らないようにしたい…」

ずっと見ていてあげられればいいのですが、どうしても家事などでずっと見ていてあげることが出来ないこともありますよね。


お話しをお聞きして、凄くお気持ちがわかりました。

でもさてどんな物を造ろうか?


ロフトへ上がる階段はリビング・ダイニングの真ん中にあります。
だから一時的な物とはいえ、家の中心に置く物としては出来れば家の雰囲気に馴染む物がいい…


そんな想いでこんな感じの柵をご提案しました。


コの字型の柵です。
当然、脱着も出来ます。

材については、もともとあったロフトへ上がる階段が杉で出来ていたため今回の柵も杉の無垢材を選びました。
杉は柔らかくてさわり心地も気持ちがいいです。
しかも、今回とちょっと職人さんにお願いして無節の材にしてもらったので更にいい感じ。

もう一つ杉材を使用した理由は、素材の軽さです。
というのも今回おつくりしたこの柵は、取り外し・取り付けが可能なもの。
奥さまが簡単に持ち運び出来ないといけません。
だから素材として軽い杉で、しかもしっかりと乾燥状態のいい材を使用しました。


そして、最後まで悩んだのは固定方法。

お子さんが引っ張っても大丈夫なようにしっかりと固定したい。
でも、出来れば簡単に取り外し・取り付けが出来るようにしておきたい。

何か2つのキーワードが相反するものに思えたのですが、どちらも何とかしたいご要望。

いろいろな案を検討しましたが、選択したのはこの方法。
階段のササラ桁(側面の板)に小さな穴を片側に一つ・両側で二つ開けさせて頂くことだけご了承頂き、ツマミの付いているネジを柵に固定することにしました。

これなら簡単に外すことが出来ますよね。

そしてそのネジが普段は目につき難いように、取り付け場所は階段の裏側に。
ちょっとした小さな物ですが、出来れば隠しておきたいものです。




「何気なく今までもそこに有ったかのような物」を僕はつくりたいと思っています。

この柵も、お子さんが大きくなるまでの間ご家族のみなさんに何気なく使ってもらえるものであるといいなと思います…


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